チャットボットのパフォーマンス指標を掘り下げる | 株式会社ZEALS
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チャットボットのパフォーマンス指標を掘り下げる

Written by Alyssa Young | Head of Conversation Design | 2024/06/21

デジタルが主流の時代において、様々なプラットフォームやチャネルにおける顧客とのチャット体験はタッチポイントの最前線と言えます。ZEALSは、革新的なチャット体験を通じて、有意義な顧客エンゲージメントを促進するだけでなく、顧客とのエンゲージメントを持続させることを可能にします。今回の記事では、成功するチャット体験と失敗するチャット体験を分けるパフォーマンス指標について詳しく説明します。ZEALSのコミュニケーションデザイナーは、この指標を分析し、最適化された没入型のチャット体験を構築します。

チャットボット参入率

クリック数/インプレッション数 =チャットボット参入率

チャット体験は入口となるエントリーポイントと呼ばれるものがあります。ZEALSの場合、ウェブポップアップやバナー、SNS広告、Instagramストーリーなどの多様なチャネルからのチャット動線が設定可能です。

チャットボットのエントリー率は、チャットボットへのエントリー数÷インプレッション数で計算されます。エントリーポイントがFacebook広告の場合、広告インプレッション数がこの方程式の分母になります。エントリーポイントがInstagramのオーガニックストーリーであれば、ストーリーのインプレッション数が分母になります。

チャットボットのエントリー率が高ければ高いほど、エントリーポイントからチャットボットに入るユーザーが増えることになります。チャットボットのエントリー率が低すぎる場合、キャンペーンのコピーとオーディエンスを再考する必要があるかもしれないので、この指標を理解することは重要です。おそらく、広告コピーが混乱を招いているか、広告ターゲティングが適切なオーディエンスに届いていないのでしょう。

ファーストアクション率

(ファーストアクション数/チャットボット入力数)=ファーストアクション率

チャットボットに着地した後、ユーザーは終了するまでに何かアクションを起こすはずです。リンクのクリックであれ、ボタンのタップであれ、そのアクションが何であれ、ファーストアクションとしてカウントされます。

ファーストアクション率は、ファーストアクションのユニーク数(同一人物での複数アクション数など重複を排除した数値)をチャットボットのエントリー数で割った値で計算されます。ファーストアクション率が低すぎる場合は、エントリーポイントのデザインや配信設定を最適化する必要があります。この指標は、チャットエクスペリエンスに関与するオーディエンスの関心の指標であるため、測定して記録しておくことが重要です。

スルー率

(問1のユニーク回答数/チャットボットエントリー数)=問1スルー率
(問2のユニーク回答数/問1のユニーク回答数)=問2スルー率

チャット体験を開始した後、ユーザーは終了ポイントまで自動的に流れるでしょうか?途中で止まってしまうことはないでしょうか?どのような質問設計が最も高い完了率を持っているのでしょうか?この疑問を解決するために指標とされるのが、「スルー率」です。スルー率は各質問の完了率を計算するために、用いられます

スルー率は、チャットボットの全体的なパフォーマンスを分析するための重要な指標です。ユーザーが体験の最後まで到達していない場合、どこかで脱落しているでしょう。このデータから、改善のチャンスがあるポイントを探し始めます。スルー率は可能な限り100%に近いことが理想ですが、90%より低いスルー率は下記の完了率に大きな影響を与えるため、最適化する必要があります。

完了率

(インプレッション数/チャットボットエントリー数)=チャットボットエントリー率

チャット体験中に提示された質問で、スルー率が100%未満のものは、チャット会話の最後まで到達したユーザーの割合を指す「完了率」に影響を与えます。

通常、会話の最後にはCall to Actionを設置し、ユーザーにメール登録、アカウント作成、商品購入などを促すため、完了率は非常に重要です。

ZEALS.aiでは、最低でも80%の完了率を目標としていますが、この目標を上回ることもよくあります。その一つが、動く絵本を天井に映し出し読み聞かせできるサービスを提供し、小さなお子様連れのご家族に没入型のストーリータイム体験を提供するMoonlite社のケースです。同社では90%以上の高い完了率を維持しています。

トランジション率

(重複を排除したクリック数 / 完了数)=トランジション率

多くの場合、チャット体験の最後のオファーは、商品、ランディングページ、サインアップページ、ホームページ、アプリケーション、または他のウェブへのリンクを含むCall to Actionを含んでいます。オファーに URL のボタンが含まれている場合、このボタンの CTA をクリックしたユーザーは、「トランジション」としてカウントされます。トランジション率は、推奨される商品に対するユーザーが興味を示すことになるため、重要な指標です。もし「トランジション率」が基準値を下回っている場合は、よりパーソナライズされたオファーが顧客の心に響き、ターゲット先へのトランジション意欲を高めるかを再考します。

ZEALS.aiでは、Google Analyticsを使用するか、アプリ内クリックを追跡することで、これらの指標を追跡することができます。

コンバージョン率

最後に、コンバージョン率です。この指標はマーケティングファネルの最後に位置するため、最も重要な指標とみなされることが多いです。そのため、クライアントが最も注目する指標です。通常、コンバージョン率は商品購入コンバージョンを想定していますが、Eメール送信、アカウント作成、キャンペーン登録、などを指標にすることもあります。実際には、コンバージョン率は、チャット体験の最後にオファーで指定されたCTAによって決まります。クライアントがこれを決定し、彼らのマーケティング目標や努力を補完するコンバージョンイベントを選択する必要があります。

例えば、DIY 時計製造キットを販売する Rotate Watches 社は、メルマガの購読者数を増加させたいと考えていました。当社のチャット経験を通じて、10%以上の初回ユーザーが新製品のドロップやプロモーションの最新情報を受け取るために購読することになったのです。これは、業界平均 3.8% のコンバージョン率であるウェブメール ポップアップの従来のコンバージョン率の 2 倍以上です。

まとめ

チャットボットのパフォーマンス指標を理解し最適化することは、高パフォーマンスのチャット体験を生み出すために不可欠です。KPIの詳細にレビューをすることで、チャット体験のあらゆる側面がマーケティングの成功を達成する上で重要な役割を果たすでしょう。。ZEALS.aiでは、業界のベンチマークを上回るアプローチを用いており特に完了率とコンバージョン率の実績は、コミュニケーションデザインがよく練られていることの証左だと言えるでょう。ユーザージャーニーの各ステップに焦点を当てることで、クライアントのエンゲージメントとコンバージョンの成果を大幅に向上させることができます。