現場に入り込み顧客の解像度をとことんあげる___経営視座を掴み取る仕事術とは | 株式会社ZEALS
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現場に入り込み顧客の解像度をとことんあげる___経営視座を掴み取る仕事術とは

Written by yosukeenomoto | 2024/11/11

「”日本“と”世界”をぶち上げる」

企業ロゴのモチーフでもある“蒼き炎”。炎は、温度が高いほど青く変化する。
ジールスで働く社員も炎と同じような資質を持っている。限りなく高い熱量と胸に秘めた確固たる意志。このシリーズでは、彼ら・彼女らに宿る炎の正体を明らかにしていきたいと思います。
  • 原田 充(タイゾー)

    2007年にECベンチャーに新卒入社。セールス&マーケティング部マネージャーを経て2010年にECソリューションベンダーへ転職。新規事業部長として店舗向け接客SaaSサービスの立ち上げから黒字化までを経験。2013年に株式会社セールスフォース・ドットコム(現株式会社セールスフォース・ジャパン)に入社。アカウントエグゼクティブとして5年連続年間達成を実現し、CRMを起点とした顧客の売上拡大・DXを推進。2020年より営業部長へ昇進。2024年2月、ZEALSに参画。
    あだ名の由来:同姓のコメディアンから、タイゾー

Contents

”サラリーマン化”している自分に気づく。ベンチャーで”泥臭く”活躍する人に眼差し注ぐ

–大手外資系IT企業から日系ベンチャーであるZEALSへ入社されました。どのような経緯で転職に至ったのでしょうか。

もともと、前職のセールスフォース・ジャパンでは、スタートアップ・ベンチャーのような成長企業と向き合う営業部門に所属し、CRMを起点とした顧客の売上拡大・DX推進のための提案活動や導入後支援業務に従事していました。10年強在籍していたうち、後半はマネジメントポジションとして、チームの目標管理、プランニング、メンバー育成などを担当していました。

仕事はとてもやりがいがあり、申し分ない環境でした。”世界No.1 SaaS企業”としてAIにアクセルを踏んでおり、まだまだ成長していける可能性も信じていました。ただ、40歳になる手前で、キャリアの折り返しが見えてきた中で、このままで良いのかと考える事が増えたことも事実です。毎年決まったルールのなかで期初から横並びの営業成績レースをしているような感覚となる瞬間もあり、事業規模が拡大していく中で徐々に「サラリーマン化」している自分に焦りを感じていました。

特に営業部長になってからは、ベンチャー・スタートアップに対して、Salesforceの戦略やオペレーションなどのノウハウをユーザ企業へ伝えていくプログラムがあり、自分はフィールドセールス部門のノウハウを伝えていく機会が増えたのですが、多くのユーザーに喜んでもらえて嬉しい気持ちの一方で、外野から物を言うだけではなく、自分の力で泥臭く事業をやる側にいつかは再チャレンジしたいなと思うようになったのです。Salesforce出身者の起業家やスタートアップの経営幹部として活躍している先輩・同僚を見る機会も増え、その思いは徐々に強くなっていきました。

実力をつけた30代。40代だからこそ再チャレンジ

–キャリアに悩まれる中で、どのようにしてZEALSに出会ったのでしょうか。

仕事を通じて多種多様な企業や経営者とお会いしてきましたが、アメリカで開催されていたDreamforceというイベントで出会ったのが社長のマサさんでした。マサさんと会った時のインパクトはとりわけ強いものでした。日系のBtoB企業でグローバルでの挑戦をしている、しかも社長自らが本気でコミットしてやっているところが素晴らしいと感じ、私も将来的にはグローバルで活躍できる人材になりたいという思いが掘り起こされました。マサさんのビジョンや今後のチャレンジの行方を聞き、とてもワクワクしたのを覚えています。

企業理解を進める中で、他の経営陣や日々パワフルに業務推進しているリーダー層の方々とお会いしましたが、すごく真っ直ぐで素敵な人達が多いと感じました。会社の戦略的にはダイレクトセールスの強化、エンタープライズ企業の深耕、そしてAIを主軸としたフルファネルでのマーケティング変革を推進しており、私のこれまでの経験も一定活かせる部分があるのではないかと感じました。

30代はセールスという領域を突き詰めてやってきたと思っています。しかし、今後のキャリアを熟考した際に、40代はより経営視座で事業・組織はもちろん世の中にインパクトのある仕事をしていきたいと思いました。元々20代でベンチャー企業2社を経験し、経営者の傍で仕事をさせてもらったことから「経営視座で仕事をする」ことは遠いものではありませんでしたが、その時は実力があまりにも無かったため、大きな仕事ができた実感は正直ありません。30代でセールスという領域で自分の強みと経験を蓄え、一定のマネジメント経験も積ませてもらいました。40代にZEALSのビジョンにBetして再チャレンジする方が燃えるかもなという思いがふつふつと湧き上がってきたのです。

受注後を担う事業部こそ、ZEALSの中枢。前職との違いとは?

–実際入社してみていかがでしょうか?ギャップなどを感じましたか?

はじめはセールス部門の責任者として入社したものの、キャッチアップには時間を要しました。

多くのビジネスでは受注で売上がたちますが、成果報酬型のチャットコマースは受注後こそが本番です。アカウントプランナーとコミュニケーションデザイナーがタッグを組んで顧客のアカウントをグロースしていき、売上を作っていく。受注後を担う事業部こそ、ZEALSの中枢であり、強みが凝縮されている部署だと感じました。

また自分自身にマーケティングの知見や代理店の理解も十分ではなく、どうしても提案に深みやリアリティがない、メンバーからの相談に対して抽象度が高くなりがちだと感じていました。

本気で経営視座で仕事をするなら、現場業務や顧客の解像度をとことんあげて、自分で汗をかいて、どっぷり現場メンバーとも繋がっていく必要がある。そんなタイミングで、有り難いことに、コスメ・D2C・教育・人材領域の顧客に向き合う部署の局長というポジションを拝命いただきました。

自分自身で案件を担当しながら、新卒2名を含むチームマネジメントを経験させて頂く事で、KPI構造や事業面・組織面での課題抽出などをリアルに認識できるようになりましたね。

–チームのカルチャーはどのように感じましたか?前職との違いはあったでしょうか。

ZEALSはとても組織カルチャーが濃いと思います。バリュー(行動指針)として、From Zeal(全ては熱狂からはじまる)、Bet On Paradox(逆説に先駆ける)、United Will(時と志を同じくする)を掲げていますが、特に「United Will」は働いていて節々で感じることが多いですね。

ZEALSは新卒の比率が高いこともあり、みなさん成長意欲・吸収力が高いメンバーが多いのですが、何より本当に仲が良い。終業後に飲みに行くことも多いです(笑)。日々ハードワークのなかでも常に笑顔があり、周囲を気遣いながらサポーティブに仕事をしています。ZEALSのメンバーはどんどん仕事を拾っていくし、同僚や後輩など周囲のメンバーが困っていたらとことん付き合って相談に乗って解決策を出しにいこうとするような雰囲気があるのが素晴らしいですね。

こういった「United Will」を作るための組織活性化に向けた施策も丁寧に実施している印象です。毎週全社での朝会を実施して会社動向を透明性を持って確認する場やマサさんから今の思いを語る機会を設けています。そのほか、四半期ごとに全社でのイベントを通じて振り返りや戦略の共有を実施しており、従業員が会社のことを知る機会が多いと思います。他にも、業務終了後にオフィスで部門横断的に交流しながら食事をとれる機会を会社が制度として実施しているほか、部署によっては毎週ランダムにチームを作って昼食をとるシャッフルランチ、社内ラジオで各人の取組みや知見をブロードキャストする場を作るなど、人と情報を有機的にうまく繋げていますね。

もちろん、まだまだスタートアップなので、整備が必要な事や改善点は沢山あります。我々は設立10年目を迎え、従業員数も300人を超えてきましたが、この事業規模・人数規模の割には、オペレーションや情報共有の部分で属人的な部分が多く存在するなと感じます。それでも日々の業務改善を行うチームが発足され、日進月歩で進化させてくれているので、とても助かっていますし、心強いです。

現場で結果を出したからこそ、経営視座の仕事ができる

–セールス部門の責任者として入社後、半年間現場(事業部)の局長を経験し、事業部長に昇格されました。今後どのように会社を持っていきたいと思いますか?

売上を急拡大させるための魔法の杖はないと思っています。愚直にやるべき事をやりきれる組織がやはり強いと思うので、これまで経営陣が作ってくれた良い雰囲気やカルチャーを継承しながら、当事者意識を高く持ち、当たり前の事を徹底してやりきっていけるような仕組みや環境を作れればと考えています。そのためには、私自身が中長期を見通し、やるべき事をシンプル化し、皆さんが最大限力を発揮できるようなリーダーシップを発揮せねばと身が引き締まる思いです。

ZEALSで日々頑張っている事が世の中にどう役立っているのか、またビジネスパーソンとしてどのように価値があがっているのか、といった事を言語化して発信していくことも尽力したいポイントです。組織全体で同じ方向を見て、モチベーション高い状態で日々の業務に向き合ってもらい、日々成長を実感できるような組織を作っていきたいですね。

–振り返って、現場を経験したうえで、ご自身の目標である「経営視座で仕事をする」を達成するために、何が必要だと思い、何を実践されましたか。

まず何より、”経営視座で仕事をしたい”と偉そうな事を言う前に、現場の局長として結果を出す事が大前提だと考えていました。そのためには、新たに働くメンバーとの信頼関係をいち早く築いて本音を言い合えるチームを作る事、注力するテーマを決めてみんなで意識的に動ける状態にする事、自身も背中を見せながら伝えられる事を最大限伝えていく事、といった毎日目の前の仕事に集中していましたね。

個人的に、現場部門のマネージャーと経営層の違いは「戦う領域のなかで勝ち方を考える」のか、「戦う領域を決め、Betする対象を決める」のか、が大きいと思っています。そのためには、3Cの観点で「市場環境や顧客ニーズ」「顧客の選択肢」「自社の強みやリソース」を高い解像度に引き上げる必要があります。振り返ると、多くの顧客や代理店へのご訪問・会食等を通して、ZEALSへの期待や足りていない部分などを聞く事ができましたし、社内の多くのステイクホルダーと一緒に汗をかいて業務を進めるなかで各人のKPIやミッション範囲、パーソナリティ等を以前より断然高い状態に引き上げる事ができました。今後も現場感をしっかり持ちながら、一次情報と大局観の両面にバランスをもった事業判断を行えるようにしていきたいと考えています。

–ZEALSはビジョンを「日本と世界をぶちあげる〜ZEALS AIで、意志を持った人を増やし、人手不足の日本を救い、世界におもてなしを届ける〜」と掲げています。仕事を通じて、このビジョンを体現しているというところは、どんなところだと思いますか?

このビジョンを適えるために、コミュニケーションデザインに徹底的にこだわり、顧客と顧客の先にいるユーザへ価値を届けるために一人ひとりが真剣に毎日向き合っている事、そして先進的なプロダクトを開発するための戦略的投資を継続して行っているところだと思っています。

またこの知見やアセットをZEALS全体で最大活用するために、USメンバーを日本に迎えて交流したり、逆に日本のメンバーをアメリカに派遣するなど、日米での交流を進めているところです。創業まもない頃から開発部門を中心に多国籍な人材も多数在籍し、グローバル化を推進していると思います。やはり、マサさん自らアメリカに出向き、最前線で誰よりもコミットして進めている、こう言ったところが従業員一人ひとりにも自ずとビジョンを浸透させているのではと思います。