犬猫生活がビジョンの共感を生みながらEC購入率150%アップを実現した秘訣とは
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犬猫生活は「全ての動物とその家族の幸せな生活のために。」を理念に、国産・無添加のプレミアムペットフードの販売や往診クリニックなどのペットケア事業を展開しています。佐藤淳代表取締役が妊娠中の野良猫を保護し、「必死に生き、いのちをつないできたこの子たちに、ほんとうに健康によいものを、食べさせてあげたい」という思いから創業しました。食品業界に勤めていた経験から日本の食の技術をペットフードに活かせれば、多くの犬猫を健康にしその家族の幸せに貢献できるのではとの思いもありました。
同社ではこのビジョンや思いに共感してもらいながら製品力を伝えるため、SNSを通じてユーザーにとってメリットある選択肢を提案する顧客プロモーションの仕組みをZEALS(ジールス)のチャットコマースを活用して構築しました。 この取り組みは、犬猫生活のビジョンへの共感を生むブランディングと、チャットコマースの会話体験を通じてユーザーインサイトを把握し、同社独自の商品訴求と納得感のある購買導線を作り出すものです。 今回、この取り組みの全景とキャンペーンの効果について、同社でマーケティングを担当する、榎本 翔太氏にお話をうかがいました。
思いが「伝わりきらない」離脱層へのコミュニケーション施策として導入
ペットフード業界ではペットを家族の一員として捉え、安全性や製品力といった付加価値の高いプレミアムフードを求めるニーズが高まっています。新規参入企業も多い中、犬猫生活ではそうした市場の要望に応え、国産・無添加のプレミアムペットフードを展開し、製品の品質向上に取り組んできました。 「多くのわんちゃん猫ちゃんが、健康で長生きできるように、我々も製品力とブランド力の向上に努めています。『幸せな生活のために』というビジョンの実現を目指し、殺処分される犬や猫を救うための財団を設立し利益の一部を還元するなど、社会全体に幸せの輪を広げるための活動を行っています。私たちのペットフードを購入することで、他の犬や猫も救われるというブランド価値に共感してくださる方も多いです」(榎本氏)
同社は、数多あるペットフード商品の中でも、社会的貢献を目指す同社の取り組みを背景にもつペットと家族のためのブランディングと、意義だけではない素材にこだわる製品力を訴求するために、これまでデジタルマーケティングに注力し、広告を通じて潜在顧客にリーチしてきました。加えて、興味を持って流入した層への納得感ある商品購入のために、LPの改善などWeb上の諸施策に磨きを掛けることで実際の商品購入までのプロセスをスムーズにしてきました。こうした流入への仕組みが整っていく一方で、LPに誘導したユーザーへのフォローアップ体制は、人的リソースの不足により課題となっていました。 「せっかく興味を持ってくださったのに、思いが伝わりきらなかったから離れてしまったユーザーに対してのコミュニケーション手段がなかったことが課題でした。LPを離れる際にポップアップでお試し体験を促すなどのフォローアップを試みましたが、それでも離脱するユーザーが少なくありませんでした。少人数で対応していたため、改善策を講じるための手が足りないことも課題としてありました」(榎本氏)
リソース不足で離脱層へのコミュニケーション手段がないという課題を解決するために、選択肢としてあがったのがZEALSのチャットコマースでした。チャットコマースは、Webサイトで意思決定をできずに離脱するユーザーに対し、LINEなどのSNSへ誘導し会話の中でユーザーのニーズを拾い上げながら適切なオファーをします。榎本氏は、ZEALSに対して「チャットコマースの第一人者である」と感じていたこと、そして「LPからチャットまでの動線の構築からシナリオ設計、そしてデザインまで経験を持つ、プロに一貫して任せられる点」に魅力を感じ、導入に至ったと振り返ります。
実際の会話画面
犬猫生活では、チャットコマースを活用して、LPから離脱したユーザーをLINEに誘導、チャットを開始した後のプロセスをチャットコマースによる丁寧な会話体験を導入することで、エンゲージメントを強化し、商品購入拡大の後押しをしています。
ブランド力だけではない商品力をコミュニケーションで訴求し納得感を醸成 多様な効果を実感
ZEALSは、D2C(Direct to Consumer)業界を担当する専任のコミュニケーションデザイナーが犬猫生活と共にきめ細かなPDCAを回し、シナリオ設計の最適化に取り組んでおり、シナリオで使用するビジュアル素材についても積極的に意見交換を行い、迅速な対応で顧客体験の向上を実現しています。こうしたスピーディーで専門的な対応について同社内でも成果に繋がったという評価の声があるといいます。 「実際に導入してみて、シナリオ設計や広告のデザインまで、クオリティが劇的に変わったと思っています。私どもはブランドイメージを守る方針を大切にしていますが、ZEALSはその意図を正確に理解し、期待通りのコミュニケーション設計とクリエイティブ訴求を実現してくれています」(榎本氏)
こうしたシナリオ設計やデザインの改善が功を奏し、効果が数値に明確に表れていると榎本氏はいいます。「導入直後から、LPを離脱したユーザーとのチャットによるコミュニケーションを通じて、購入に繋がるケースが増加しました。導入前と比較してコンバージョン率は150%に上昇し ”期待を上回る成果” を達成しています」(榎本氏)
また、副次的な効果も生まれています。サイト全体の訪問者数からみたECでの購入率が向上しているほか、チャットコマースを利用したユーザーのアップセル率は、他の流入経路と比較しても高い結果が得られていることが数値として現れています。 「LPを訪れたにもかかわらず、何かしらの理由で離脱しそうになったユーザーに対して『コミュニケーション』を挟むことで、ユーザーの知りたい情報を提供できたことが成果に繋がっていると思います。こうしたコミュニケーションにより、しっかり納得感を持って購入に至っている点が、ZEALSのチャットコマースが他の媒体と異なる部分だと考えています」(榎本氏)
継続的なコミュニケーション手段としての活用も検討
犬猫生活では、今後もビジョンの実現に向けて、新商品の開発や改良に取り組んでいく方針です。ペットフードに加え、サプリメントや医療分野においても、より一層「健康で幸せ」に貢献できるブランドを目指しています。また、『幸せな生活のために』というビジョンの一環として、保護猫や保護犬の活動を推進し、社会貢献にも力を入れていきます。 同社のLINEアカウントは、チャットコマースを活用することで友だち追加数が増加しており、ブランドに沿ったコミュニケーション戦略で納得感を高めながら、多くのユーザーと関係構築を実現しています。
構築したユーザーとの関係を活かし、今後もさまざまなエンゲージメント向上施策を取り入れることで同社の将来的な活動にも寄与したいと榎本氏は話します。 「ZEALSのプッシュ配信機能を活用しながら、ご登録いただいたユーザーとの継続的なエンゲージメントを図り、犬猫生活をもっと盛り上げていきたいと思っています。また、クリスマスなどの季節ごとのキャンペーンを通じて、クロスセルの促進を目指すこともZEALSと取り組むことで可能になると思っています」(榎本氏)
犬猫生活 榎本氏と愛犬のしょーゆくん